2010年8月20日
関西のおみやげの定番、551蓬莱の豚まん。一個160円。
・・・
551という三桁の数字を言ってみる。
「何それ?」「郵便番号?」「リーバイスのジーンズ?」なんて答えてしまう人は非関西人。
「蓬莱の豚まん」と答えた人は関西人、あるいは博識で立派な方。
・・・
関西人に「肉まん」と言ったら、「えっ? ああ、豚まんのことな」といちいち面倒くさく訂正されるってことはご存知でしょう。とにかく関西人にとっては551といえば豚まん、豚まんと言えば551という話なのです。
というわけで、非関西人の方のために蓬莱の豚まんのイロハをちょっと語らせてもらいまっさ。


ちょっと甘めの、ぼってりした皮。タマネギと豚肉のシンプルな具。
これがなんと一日に14万個売れるそうですよ(@@;)。武道館の観客×14杯分のお客さんがハフハフかぶりついている計算でっせ。どひぇ~。
これこれ、この行列。新大阪の駅ビル内の店は、常にこんな感じ。といっても回転は速い。隣のクッキー屋さんが繁盛してないように見えてしまうのが気の毒(ふつうに売れてるのに)。
JR新大阪の駅には販売所が三箇所あり。作りたてホヤホヤが買えるのは新幹線の中央改札を出て左(東)へ40メートルほど進んだところにある店舗(ほかはたしかお土産用のチルド販売が中心)。
551の数字の由来は、創業者が「味もサービスもここ(55)がいちばん(1)、を目指そう」と店名につけたのが始まりとか。そもそもはカレーライス屋で、豚まんの誕生は創業翌年の昭和21年。
1個160円、4個640円、10個1600円と、たくさん買っても割引にはならないところがかえってわかりやすくて気持ちいい。シュウマイや餃子も売られてるけど、「シュウマイも必ず買う」という声は聞いたことなし。
その場で手作り→販売が基本。厨房のお兄ちゃんの手は一瞬たりとも休みまへん。
蓬莱の豚まんの隠れた魅力は、どっさりつけてくれる辛子の小袋。
手づかみで↓

っと入れてくれる。「辛子はいくつおつけしますか?」みたいなケチな会話はなし。
たとえば20個買ったある時は・・・
数えてみたら27個だった。
たのめばおてふき(ウェットティッシュ)もつけてくれる。「おてふきもらえますか?」で、これまたガサッとひとつかみで・・・
このときは9袋。豪快ですねん。
・・・
とーぜん我々も帰省のたびにゲット。姉が東京へ出張に来るときも、わざわざリクエストしなくても「これがおつとめ」とばかりに買ってきてくれます。
ただしねえ。蓬莱の豚まんにはひとつだけ困った要素があるんですわ。
それは―――におい。
できたてのほっかほかは「わて豚まんですねん」というにおいを放散するのです。

関西のローカル沿線の車内ではもはや当たり前のにおいで、車内の空気は「551含有率」が高いから、べつに問題ない。
しかしこれが新幹線車内となると・・・窓も開かず、扉も数十分おきにしか開閉しない半密閉空間で「わて豚まん、わて豚まん」と自己主張する生温かいにおいは、博多や広島からの乗客にとっては半ば暴力みたいなところがあり。
それゆえチルドという商品が開発されたのだとは思います。
が、しかし、「たとえ冷めても自分で温めるより店で加熱されたものがいちばんうまい」という信条を抱く我々は、なんだかんだいってチルドには手を出さないのであります。
同じ信条を持つ姉の東京行きには、だから下記のアイテムが必須となるのです。
① ブランドの紙袋
ずばり、目くらまし用。豚まんが入ってるとは想像しがたい「いかにも高級おブランド」であることが重要。
② 45ℓのペール用ポリ袋
豚まんの箱ごとくるんで、口をしっかり結ぶ。
・・・
これによって、「豚まんなんか持ち込みやがって」な視線はある程度回避できると姉は申します。
それでもやっぱり近くの席のお客さんには「誰かが豚まんを持っている」と気づかれる程度のにおいは漏れてしまうらしく、それゆえ姉は・・・
↑このような作戦で状況を撹乱し、東京までの2時間半を乗り切るんだそうな。
姑息な手段と思う方もあるかもしれんけど、私に言わせれば姉なりの処世術。エチケットをわきまえた模範的な大阪人やと誇りに思いますね。
・・・
蓬莱のホームページには、おいしい温め方や、豚まんをアレンジしたレシピなんかも紹介されています。http://www.551horai.co.jp/
カレーライスにもソースをかける父親世代はソースをつけて食べることが多いですが、私は辛子をべっとり表面にぬりたくってあとは何もつけない派。人によってけっこう違うんですよ、好みの食べ方が。
ここで、森家流に編み出した「蓬莱の豚まんのおいしい食べ方」をご紹介。
冷凍したものは蒸し器で蒸すのがいちばんうまいに決まってるけど、面倒ですやん。ふつうはラップして電子レンジでチンしますやん。
●電子レンジでの解凍方、うちの場合はこう↓

注:びしょびしょにしたらあかん。あくまでもサッが鉄則。冷凍のさいに巻きつけたラップははずす。耐熱容器で軽くふたをして、蒸気を逃すぐらいがちょうどいいと思う。
●食べごろを逸して冷蔵庫でパサついた場合↓
中高時代は、お弁当にもこれ↑が一品のおかずとしてよく入ってたもんです。
・・・・ ・・・
個人的は「何も足さない。何も引かない。温かいうちに食べるか、冷めたら冷めたで常温で食べるのがいちばん」やと思っておるのですよ。
でもまあ、中には・・・

↑こんな変人もおりますけどな。
・・・
大阪へお出かけの際は、ぜひお求めを。あるいは買ってきてもらいましょう。
通販もあるけどね。個人的にはやはり、新幹線でコソコソ運ぶプロセスがあればこそのおいしさや、という気がしますねん。
・・・・
蓬莱のアイスキャンデーの「あずき」は超名作。井村屋のあずきもうまいけど、ごめん、私の中では蓬莱の勝ち。最近「あたり付き」になった。今当たればキティちゃん蓬莱バージョンストラップがもらえるんやて。ふーん。キティちゃんね。
・・・
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2010年8月18日
関西の夏といえばこれでしょう。甲子園球場のかちわり氷。最近のはもう金魚すくいの袋みたいなきんちゃく型じゃなく袋にパックされております。頭を冷やすも水を飲むも、確かにこのほうが使い勝手がいいよね。情緒はちょっと↓だけどね。
・・・
みなさ~ん、お盆はどないしてはりましたか~?
私はいわゆる帰省組として、大阪・京都・名古屋をどわどわ―――っと廻ってきましたよ。
そーそー、そーですねん。関西育ちの私にとっては、まさにどんぴしゃの「ソウル・フード食文化圏」。堪能した「むっちゃ美味~!!」な数々を、ちょっと自慢させたって下さい。
・・・・
『一芳亭(いっぽうてい)』のしゅうまい
新大阪駅に着いたら→父の車で→大阪・ミナミ→船場センタービルへ直行、が定番コース。
『一芳亭』のしゅうまいのために決まってまんがなー!
5個310円。ほんのり黄色い、薄焼き玉子の皮が特長。エビ+豚肉+タマネギが具。絶妙、撃沈。こっ、これや~!
しゅうまい定食/750円。八宝菜定食とか、えび天定食とか、どの定食にも必ずしゅうまい5個がつきますねん~~♪
断言。一芳亭のしゅうまいは世界一うまい。香港で食べたぷりぷりのエビしゅうまいも上海で食べた蟹ミソしゅうまいもおいしかったけど、これはもはや「一芳亭のしゅうまい」という別格の1カテゴリーを築いております。
創業昭和8年(1933年)からの名物メニューってことは、父と同い年ってことか。若い頃から食べている父曰く「昔に比べてひとまわり小さくなったよーに思うけど、味は変わらへんわ」。
個性があるのに飽きない。ただうまい。そんな一芳亭のしゅうまいみたいな人間に、私はなりたい。

持ち帰り用15個950円、20個1270円。クール便での通販もあり。
難波・船場『一芳亭』↓
http://www.ippoutei.com/index.html
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京都祇園・円山公園『いもぼう』
約300年、元禄・享保の頃から続いて14代目という「さすがは京都どすなあ」な老舗。
この店の名物といえば、えび芋と棒だらを炊き合わせた、ずばり『いもぼう』。
甘辛いけどあっさりってところがいかにも京都どすなあ~。
棒だらといえば、母がおせち料理を作るたびに「棒だらは砂糖喰いの時間喰い。砂糖をいくら入れても足れへんし、時間も手間もかかるくせして、やわらかく仕上げるのは至難の業」と嘆いていたものだ。そうそう。母は正月早々家族から「今年ははずれやな」「今年はぼちぼち」なんてジャッジされてたんだった。
その棒だらがほっこりやわらかく、しかもえび芋が煮崩れてないのは驚異的。
とろろの海苔巻きは、ねっとりモノに目がない娘にヒット。さらに祇園豆腐、ゆばなどがつく「花御膳」3150円。

デザートに冷やしぜんざい。515円。生麩が入ってます。
「へえ、おおきに~」本物の京都弁やあ!
「○○風」「○○系」ではない、「ほんまもん」がひしめいているのが京都の素晴らしさ。いもぼうの店内にも、お手洗いに続く通路にいきなりこんな大木が生えていたりして「おおお、さすが京都やー!」。
京都祇園・円山公園「いもぼう」http://www.imobou.net/
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めはり寿司
高菜の浅漬けでびっちりくるんだおにぎり。三重と和歌山にまたがる熊野地方の郷土料理として有名だけど、これは滋賀県の多賀サービスエリアのお弁当コーナーで普通のおにぎりと並んでふっつーの顔で並んでおりました。これはやや小さめですが、もともとはソフトボール大のでっかさゆえにかぶりつくときに大きく目を見ひらいちゃうからとか、目をみはるほどおいしいからというのが名の由来らしい。中のご飯は山椒ちりめんだった。すでにスタンダードかもしれんけど、古来のめはりずしに言わせればニューウェーブやな。
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生八ツ橋、あんこなしの皮だけ。
多賀サービスエリアのレジカウンターで、売り切れ寸前の最後の一個をゲット。
こういう味をしみじみうまいと思うようになったのは、40すぎてからですわ。
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飛騨牛。霜降り~っ。
テレビ番組『ひみつの嵐ちゃん』に出ていた野菜たっぷり焼肉(赤坂『やさい村大地』)を義姉夫婦も観ていたらしく、「あれ食べたいよねー」と、スーパーで野菜をしこたま買い込む。サンチュに大葉やエゴマの葉やミョウガやカイワレ大根など、どっさり野菜に霜降り肉をちょっとという感じで巻き込んだら驚くほどすいすい口に入って、いつもの倍は食べてしまったなあ。
大葉は義父母が庭で育てたもの。スーパーで買えば1000円ぶんってほどの大葉をレタス並みの勢いで食べられて、超ハッピー♪
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ひつまぶし~♪
おひつに入ったうなぎのまぶしごはん。
名古屋(愛知)一帯の名物ですが、すでに全国区で有名なのでみなさんご存知でしょう。ふつうのうな丼とは違います。
温かいだし汁と
薬味(わさび・のり・万能ねぎ)がついてくる。
お茶碗によそった一杯目は、そのまんまいただく。
二杯目もそのまんまが正統派らしいが、そのへんはお好み。さっくり、かりかり。
次に、薬味を投じたものを。山椒もたっぷり。
そしていよいよ、だし汁を注いでお茶漬け状態でさらさらさらーっ。うひゃー♪たまらん。
炭火で焼いたうなぎが、大阪や東京のうなぎよりカリカリ香ばしいのが特長。関西ものでないところがちょっと悔しいねんけど(←たはは・・・)、ずばり、この店のひつまぶしは私が世界一好きな食べ物ベスト5に入ります。
かかみ野 蓬しん
岐阜県各務原市那加大東町9-2/電話→0583(82)3931
・・・
あともう一品、大阪のうまいもんと言えば忘れてはならんもんがありますんやけど、それについて語ると長なるんで次回に繰り越させてもらいまっさ。
ほなまた~。
・・・
甲子園の高校野球は去年は私も行ったんだけど、今年はソフトボール部員の中二の娘がじいちゃんにせがんで二人で行ってきました。野球少年好きな娘はもう萌え萌え。生で見る高校球児の投げる球は、はっきりいってすごいです。「かわいいなあ、みんな一生懸命やなあ」なんて言ってる場合とちゃいまっせ。

最近涙もろくなった、と姉。わかるわーと頷く妹。かつての母やおばの傾向に近づいてることを実感して、なんかちょっと嬉しかったりする。
関西に降り立つと、あっちこっち本物の「せんと君」だらけ。「坊主頭にツノなんかはやしよって、気っ色悪い」という父のブツブツ文句もあわせて、「おお、関西へ来たんや~」と妙なところで実感。賛否両論のすえ結局生き残ったせんと君、目ぢからあります。
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2010年6月5日
インド報告ルポの前に、ちょっと旬の話題に寄り道を。
どじゃーん。元気いっぱい、グリーン・アスパラガスが北海道から届いたものですから~♪
・・・・
札幌の義兄夫婦が送ってきたのです。
アニキ・貫田桂一(ぬきたけいいち)は北海道でフード・ディレクター(という謎の仕事)を生業としている男。畑や野山を歩き回り、生産者と語り合い、北海道のおいしい地産食材を探し回っている。今日我が家に届いたのは、そんな兄貴がイチオシの宝石みたいなアスパラガス。
・・・
嬉しいですよそりゃもう。ありがたいったらありゃしません。
ただね、心の円グラフを分析すると、じつは「嬉しい気持ちだけ100%」とは言い切れないようなところもあったりする。
わかってもらえますかね。

つまりこういうことですよ↓

お菓子や果物なら食べるだけ。でも野菜や魚介類といった素材系はそうはいかない。つまり「素材の持ち味を自分の調理で台無しにしたらどうしよう」・・・という類のプレッシャーがともなうということですね。
兄貴から生産者の心意気や苦労話を聞かされていればなおさら。だから今回も、ギンギンの集中力と祈りにも似た思いを抱いて台所に立ったわけです。
・・・
家族を食卓につかせる。
フライパンの湯がグラグラきたら、すかさず投入!
そしてグリーンが最高に美しく輝く瞬間を逃さず・・・
塩とバター。さあ、いただきます!
言うことなし。最高です。めでたしめでたし。
でもそのとき湧き上がってくるのはただ 「おいしかった」という感慨ばかりじゃなくて、なにやらひとつの責任やミッションをクリアーしたような清清しさだったりもするわけです。
「北の国の大地よ、私はあなたが育てた2010年の初夏のアスパラを上手に茹でて最高においしく味わったぞー! 」
えへ。こういう心情って、まったく理解できないって類のものじゃないと思うんですが、いかがでしょう?
・・・

なんとも贅沢、本日の娘のお弁当はアスパラが主役。目を射らんばかりのグリーン、これが自然の色だなんて、つくづくすごいねえ。

アスパラに同梱されていたバターは昔ながらの製法を尊重し丁寧に作られた逸品。産地が同じ食材同士は相性がいい、これもひとつの真実だと思うのです。(北海道の安全でおいしい野菜の専門店『アンの店』。このお店が扱う物はどれも本当においしくて体も喜ぶ。超おすすめです)
・・・
・・・
北海道のおいしいものと生産者の話題が盛りだくさんな貫田桂一(ぬきたけいいち)のブログ、ぜひいちどのぞいてやってくださいね。『シェフ貫田の北海道うまうま大辞典』 http://blog.gutabi.jp/special011/
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2010年4月2日
のし紙の表書きが、筆による手書きではなく、のきなみプリンター印刷に…。
そんな昨今を嘆く私にとって、残された一縷(いちる)の光みたいな店がありまして。
・・・・・・・・・・・・・
「鳩居堂(きゅうきょどう)」であります。
ご存知、京都に本店をかまえる香・和紙・書道具などの専門店。350年近い歴史の老舗ブランドとして全国区で有名ですね。
直営店は京都と東京に数店あるのみですが、さいわい私がよく行く百貨店の中にも店舗があって。
ここではね、のし紙をお願いすればどんなに小さな物にでも価格にも関係なく、ちゃんと表書きを毛筆でしたためて包装してくれるんですよ(無料)。

↑たとえばこんな感じ。丁寧な直筆。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
昨年、娘にお祝い品をくださった女性へのお返しを、さて何にしようかと考えたとき。
タオルや雑貨では大げさな感じだし、年輩のお一人暮らしゆえ食べ物も難しい。
あっ、ならば鳩居堂の絵葉書は?
そうだ。達筆で筆まめで、風流を愛でる方だし、かさばらない消耗品だからちょうどいいんじゃないかと考えたのでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鳩居堂の絵葉書は、一枚72円~126円ぐらい。
その方のイメージで5枚選んで、合計およそ500~600円なり。金額もたたずまいも大げさになりすぎず、お礼状に色を添えたというぐらいの、ちょうどいいお返しになったかなあと。
・・・・・・・・・・
じつは最初から「のし紙をつけて」と希望したわけじゃなかったんですが、会計時に「ご自宅用ですか?」と聞かれたので用途を伝えたら、店員さんが言ってくれたんです。
「それなら、のし紙をおつけしましょうか」
えっ。
あっ、でも、こんなに小さなものでもOKですか?
「たかが絵葉書5枚に、のし紙なんかつけておかしくない?」「500~600円のものでもつけてくれるの?」・・・以上ふたつのニュアンスを含んで訊いたのですが、店員さんは、何がおかしいものかという顔でさらりと「もちろん」。
ならばとお願いしたところ、店員さんが奥へ行かれて・・・・
んも~~~☆感激したのなんのって。
すずりで墨。しかも達筆。
ひと昔前なら、当たり前の光景だったかもしれないですけどね。
嬉しかったぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以来、ちょっとしたお返しやプレゼントに、のし付き絵葉書を多用させてもらっているのです。
お店の方に対して、安いものに手間を取らせるのがちょっと申し訳なくもあり、仕上がりを待つ間に自宅用のポチ袋や便箋を購入することでなんとなく罪ほろぼし。
でもそんな気を使うまでもなさそうな「のし紙は手書き→当然」「お客様の要望に応える→当然」な流れと対応に、老舗の値打ちをひしひし感じ、しびれるのであります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

金額としては高くなくても、いずれも上質の和紙や洋紙で、ちゃんと木版やシルクスクリーンで印刷された一級品であることがミソ。行くたびに、季節おりおりのモチーフが展開。外国人へのプチお土産にも最適で、「素敵だから額装したよ♪」と言ってくれる人多し。毛筆で名前が書かれたのし紙も、喜ばれないわけがなく。
ポチ袋はお年玉だけでなく、外国のホテルのコンシェルジェやメイドさんに心づけを渡すさいにも活躍、これまた大ウケです。
鳩居堂→ http://www.kyukyodo.co.jp/index.htm
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2010年3月20日
チェックのシャツのハイカラなオヤジさん(もといナイス・ミドル)は、イタリア料理通で知らぬ者はいない大御所、料理人の吉川敏明さん。柴田書店「専門料理」元編集長でフリー・エディターの河合寛子さんと、原稿の最終チェック中。ツーと言えばカー。というより、ツーと言えばカーカーカーと返ってくるのを河合さんがカーに凝縮する、見事なまでのリレーションシップ。
・・・・・・・・・
グルメではないが食べることは大好きな私にとって、「食の総合出版社/柴田書店」は憧れのアイコン的存在の出版社でありました。
それはもうずっと、初めて包丁をにぎって料理を覚え始めた大学時代から。
ノンノの[彼氏が喜ぶ手料理特集]でもなく、アンアンの[女ともだちと楽しむエスニック風ブランチ]でもなく、パリッとのりのきいた白衣をまとった料理人が数秒のタイミングに集中して火を入れるプロの世界=柴田書店の刊行物。料理業界の哲学・美学はもとより、掲載されている広告にさえ「うぉぉプロフェッショナル!」と、いちいち感じ入ったものでした。
でも考えてみたら、料理人を目指したわけでも一流店を食べ歩く財力もなかったのに、なんで私は柴田の本をちょくちょく買ってたんだろう。
そうか。酔いしれたかったんだな。
[わたくし、柴田の雑誌をレジへ持っていくんですの][部屋の本棚に柴田の本がささってますの]な自分に。
でもまあこんな愚かな購読者層もいてこそ、柴田書店の柱の一本や二本は立ってるんじゃないかと開き直るのであります。
・・・・・・・・・
そんな柴田書店さんから仕事のオファーを頂いたのが数年前(嬉しかったあ)。
そして今回久しぶりにイラストを描かせてもらったのがこれ↓
『ホントは知らないイタリア料理の常識・非常識』(吉川敏明・著/柴田書店/税別1600円)
・・・・・・
へっへっへ、みなさま。はっきりいって超面白いんですよ、この本。
もちろん自分が関わったという贔屓目は20パーセントくらい入ってはいるんですが、残す80パーセントは読者目線からおすすめするのです。
著者の吉川氏は、西麻布の伝説的有名店『カピトリーノ』の元オーナーシェフ。現在は小田急線の経堂で『エル・カンピドイオ』という小さなイタリア居酒屋を奥様ときりもりしておられる。
1946年生まれ。ローマで数年間修行して帰国したのが1969年ということは、まだ日本人は喫茶店のケチャップ味のナポリタンかミートソースしか知らなかったような時代。吉川氏はそんなころから本物の現地の味を、おいしさを、日本にもたらしていった先駆者なんですね。
講演会や著述活動にも力を注いできた吉川氏。著書『イタリア料理教本(上・下/柴田書店)』は発刊以来、若き料理人のバイブル的存在となっているそうな。
・・・・・・
それにひきかえ。
私にとってのイタリア料理は「おいしい~」か「はあ、こんな感じですか」の二種類で、専門知識なんてないに等しい。
だから柴田書店の編集者・網本祐子さんから今回の仕事の打診を頂いたときは、正直に白状したのです。
「あのー、私、イタリア料理についてぜんっぜん詳しくないんですけど」
さらに↓

すると網本女史、ひとこと↓

こう言わせりゃ、こっちのもん。
というわけで原稿を読ませていただいたのです。
それがまあ、面白いのなんのって。目からウロコの連続。
・・・・・・
パスタを食べるときにスプーンを添えてクルクルするのは、えええっ、田舎もの?
(やってました)
パンにオリーブオイルをつけて食べるのは、貧乏人?
(喜んでやってました)
エスプレッソをダブルで頼むのは野暮?
(お茶室で抹茶を[ダブルで]と言うに等しいんだってえええ…???)
・・・といった知ってるようで知らない作法に始まり、よりスマートな楽しみ方、地域によるアルデンテの違いといったうんちく、さらには映画『ゴッドファーザー』でシチリア・マフィアがおみやげにもらうお菓子や映画『ひまわり』でソフィア・ローレンらが焼くオムレツについての解説など、料理はもとよりカルチャーや旅行までもがもっともっと楽しめるような話が満載なんです。
たとえば日本へ観光に来た外国人が、ミシュランに載ってるというだけの理由で高級料亭を訪れたら。もちろん日本料理の美しさや味わいを感じ取ってもらえるかもしれないけど、[関西人は関東のダシをけちょんけちょんにけなす]「お好み焼きは箸なんか使ったらあかん、コテで食べるもんやと大阪の昭和一ケタ生まれの庶民のおっちゃんはこだわる」といったことを知ればますますエンジョイできるはずで、これはそのイタリア版指南書=日本人向けと思うわけです。
・・・・・・
私がこの本を好きなのは、ただ「これが正しい」と断定するマナー本じゃないから。
あちこちの文献や知識人の研究結果をまんべんなくちりばめたのではなく、イタリアをこよなく愛する吉川敏明という一人の人間の考えやエッセンスが貫かれているから。
中には[偏った見方だ]と評される内容も含まれてるかもしれないけど、100パーセント異論のない無難な話なんて、あんまり面白そうじゃないもん。
とにかく知識の広さと深さがハンパじゃない。それらを裏づけるのは、豊かな経験とイタリアへの愛情。どこから斬りつけてもブシャーッとイタリア色の血がほとばしるのです。
・・・
で、じっさいにお目にかかった吉川氏はまさにイタリア人。もとい、生粋のローマ人なのだった。

専門的な話はイタリア料理に精通した河合さんらにおまかせして、ただただ吉川大明神(私はこう呼んでます)の手料理をうひうひ堪能したワタクシ。
ああ。うまい。
これぞ、これぞや。
数十年前に初めてたどりついた心細いローマの夜。やっとの思いで勇気をふりしぼって足を踏み入れたリストランテのドアの重み。市場の脂のにおい。すべてがよみがえる。




思考錯誤の末あみだされたヌーベル・キュイジーヌとはちがう、これがローマの伝統料理、というものなのでしょう。
その真の力を思い知ったのは、じつは2日後。むしょうに[大明神の料理をまた食べたい、あの味に帰りたい]と思ったのでした。
よどまぬ仕事、とどまらぬ魂。
吉川さんの仕事や料理にふれて、感じたことです。
・・・・・・
そんな[イタリア料理の生きた大辞典・吉川大明神]がまさに目の前で刻んだ玉ねぎや手打ちしたパスタを、お金さえ払えば食べられるというのが飲食業のすごいところ。
ぜひいちど、行ってみてください。大明神が生きておられる間に。
そこらへんのフニャついた若者よりよっぽどお元気とはいえ、不老不死ってわけじゃないと思うので。
もちろんその前に、本を買って読んでいくことをおすすめします。
図書館で借りるんじゃなくね(←ここはけなげな広報活動)。
・・・・・・
エスプレッソのカップは、かつての[カピトリーノ]のものが使われておりました。
エル・カンピドイオ
東京都世田谷区桜丘1-17-11
電:03-3420-7432
(営業は金・土・日・月の夜のみ。だいたい夜7時くらいから
って感じみたいです。住宅街の中の小さな丸太小屋。あくまで
も居酒屋なので服装も気分もカジュアルでOK。とはいえあま
りにも身近なところで大明神がうろうろしてるので、それが重
鎮であることを知る人にとってはカジュアル気分ではいられな
いかもしれませんがね)
・・・・・・・・・
『ホントは知らないイタリア料理の常識・非常識』↓ 柴田書店のHPでの紹介ページ。ここからアマゾンなどへもリンクしてます。すぐ買えます。
http://www.shibatashoten.co.jp/detail.php?bid=03533200
・・・・・・・・・
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2010年3月1日
女性諸君へ。
「どんな男性が好みのタイプ?」と聞かれたとき。さて、あなたはどう答えますか?
私の場合、たいていは「外観が重要。自分が好きな外観がいちばん」と答えます。

でですね。中一の娘に聞いてみたところ、かえってきたのが
―――「うーんとねえ。ちゃんと働く人。ちゃんと仕事ができる人」
という答えであった。ふーむ。なかなかいいとこついてるじゃないかと思ったのであります。
・・・・・・・・・・・
たしかにそうです。自分のパートナーが、いくら男前だろうが優しかろうが家事や育児に熱心だろうが、仕事っぷりがいまいちだったら確かに「んんん」だなあ。「就職してる・してない」「収入が高い・低い」ではなくて。ギャランティが発生する生業(なりわい)の仕事についた場合、きっちりお役目をまっとうできるか。いくら口でいいこと言ってても、正義感が強くても、ちゃんと自分がやるべき仕事ができない人には説得力がないもん。
まあそれは男も女も同じだし、自分でも肝に銘じなければなりません。
でもね、ここではあくまでも「好きなタイプの異性」という話。
・・・・・・・・・・・・・
先日、友人の、エッセイストで占い師の向真希(むかいまき。エッセイスト名=向山昌子)とともに、その日お世話になった男性Oさんの仕事っぷりにほれぼれしたのです。
向真希、帰り道にひとこと。
「癒される~~~」
逆に言えば、そんな風に思える機会があまりないってことでしょうか。
・・・・・
というわけで、思いつきで作ったシリーズ、癒しの「できるくん」年鑑。
私が癒された「仕事ができる男性」を勝手に不定期に紹介して、みなさんにも癒されてもらおうと思うのです。
第一回は、うちでリースしてるコピー機のメンテナンスに来てくれてる男性。前回「本の読み方と血液型の関係について」で登場したAB型のジョニーくん(仮名)です。

彼がこのブログを見ることはまあないと思うので、安心してご紹介。
ひとことで言えば、ジョニーは実体験の男。
「あ、それ、○○らしいですね」「○○だそうですよ」と、どこかで読んだり聞いたりしたものとしてリアクションする人が多い中、ジョニーは「あ、それ、○○です」「あ、それ、○○でした」と断定する。なぜならば、ジョニーは口だけでなく、あらゆることをちゃんと実体験として経験済みだからだっ。
・・・・・・
見た目はずばりチャラ男系なので、私はこう聞くわけです。「焼けてますね。日サロですか?」・・・・・・するとジョニーは

休日はもっぱら波乗り。しかも相当レベルが高いもよう。
「オーストラリアに憧れてる伝説のプロ・サーファーがいて、会いに行って、しばらく修行させてもらってたんです」
・・・・・・・・・・・・
野球の話になったとき。ジョニーはでしゃばってベラベラしゃべるわけではないが、かなり詳しそうだなと感じ取ったので、聞いてみると・・・
なんと高校野球で甲子園に行きかけて、決勝戦で泣く泣く負けたらしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・
またあるときは。私が好きなミュージシャンから音楽以外のことでも影響を受けたという話をしたら、「わかります」と具体的な事例をあげてきて、やたら音楽に精通してるなあと問い詰めると・・・
メイン・ボーカルとギターを担当。なんとメジャーデビュー一歩寸前までいったらしい。推測するに、どうやらグルーピーも出没する人気バンドだったみたい。ぜったいモテたと思う。
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殴りあうほどのケンカの経験が少ないイマドキの男子は手加減の仕方を知らないから、いざキレたら怖い・・・・というような話になったとき。あなたはどうだ、殴る蹴るの案配をわかってるかと聞いたところ、「あ、それは大丈夫です。どこまでやったら人が死ぬかはわかってます」と答えて、そして・・・

ケツとは、暴走族の最後尾担当のことらしい。敵対する族を追っ払ったり、追いかけてくるパトカーのフロントガラスを鉄パイプで叩き割って威嚇する担当で、先頭の「切り込み」(赤信号の交差点につっこむ特攻隊長)と同じく、実力と根性がある者だけが任される、族にとっての花形ポジションという。
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とにかく、彼の言動のはしばしに、ジョニーなりの「かっこいい」の美学のようなものが感じられるわけです。実体験を経たものだけが持つ説得力をともなって。
でもね、重要なことはね。
彼がコピー機のメンテナンス、エンジニアー、営業として、腕が立つということです。
これまでこの業種では何人にもお世話になったけど、コピー機の部品をカッターで削って私にとってベストな使い心地に調整してくれたのも(ふつうは「無理ですね」「メーカーに出さないとね」といった対応)、機種変更のときにベストな機種を探してきてくれたのも(私ごときの低額ユーザーに対してはそこまでやらない人が多い)、彼の後輩が担当してトラブルが生じたときに真っ先に菓子折りを持って飛んできてくれたのも(それが必要だと判断したのだろう)、ジョニーその人であった。
私はコピー機の担当者に、愛想がいいとか、話しが面白いとか、そんなこたあ期待してないんです。
私が快適にコピー機を使えたらいい。困ったことがあればちゃんと対応してくれる技術と、私にとって何が問題かをちゃんとわかってくれること。以上。
みなさんのまわりの「癒しのできる君」も、ぜひ教えてくださいねっ。
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向真希としての初めての本が出た!『恋&お金の運気をつかむ 星座が教える ハッピーミュージック』(ヤマハムックシリーズ/税込み838円)
『アジアごはん紀行』『持たない生活』(晶文社)ほか多数のエッセイを出版してきた向山昌子が、占い師・素敵な生き方プロデューサー・向真希として初めて書いた占い本です。ふだん私たちが目にする星占いはほとんどが太陽星座ですが、この本では恋やお金をつかさどる金星の動きを基準にした金星占星術で、各星座のラッキーアイテム・音楽・色・運勢などを指南しております(たとえば私はおうし座だけど金星占星術ではかに座)。太陽暦ではなく、体と心のバイオリズムに深く関係のある月のめぐりを基準にした太陰暦の「ムーン・カレンダー」も。へええと頷く具体的なアドバイスと発見が満載のムックです。
↓向真希のブログ『向真希のほろっとスコープ』
http://maki-scope.cocolog-nifty.com/blog/
↓向真希が鑑定出演している占いハウス『中野トナカイ』のサイト→『笑う出産』でおなじみの漫画家で占い師のまついなつきさんの占いハウスですよ。
『ハッピーミュージック』は全国の書店や下記からも買えます。
セブン&ワイ http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1102885464/subno/1
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2010年2月21日
「次回は西荻について書きます」なんて予告しておきながら、先に書かずにいられなくなってオリンピックの話。
フィギュアスケートの高橋大輔選手の演技、ご覧になりましたか?
素晴らしかったですね~~~! 高橋さん、かっこよかった。そしてメダルが取れて本当によかった。
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「金を取りに行く」と宣言した高橋さんが、金は取れなかった。
だからこういう時は、果たしておめでとうと言っていいものかどうか。もしかするとご本人は言われて心苦しかったりしないのか。無責任な立場の人間が、メダルメダルとはしゃぐのは無神経じゃないのか。 そんなふうに躊躇したんですが、銅メダル獲得後の高橋さんのコメント―――「満足ではないが、メダルが取れてすごく嬉しい」―――を聞いて、この簡潔な言葉に高橋さんのいまの気持ちがすべて正直に集約されていると感じたので、安心して大声で言いたいと思います。
高橋さん、銅メダル獲得、本当におめでとう!!
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19日。昼に速報で知り、夜にNHKで見て、夜中にビデオ録画をあらためて鑑賞。
で、ひとりさめざめ泣いたのです。
リスクの高い四回転ジャンプに挑戦したこと。ケガを克服しての参戦だったこと。四回転には失敗したけど、あとの滑りがそれをカバーするパワーと集中力にあふれていたこと。だからよけいに感慨深かったし、それがちゃんと評価されてよかったと胸をなでおろす気持ちです。
やっぱりなんだかんだいって、ケガを克服しての参戦だったことは大きい。昨年、高橋選手が故障してリハビリに取り組んでいた期間のドキュメンタリーをテレビで見ていたものだから、よけいに胸にせまるものがありました。
そのドキュメンタリーに映し出されていた高橋選手は、足にはサポーターがぐるぐる巻きで、マッサージ師の前で苦しそうに横たわり、リハビリ内容はあまりにも地味で地道で、もうぼろぼろに見えた。この人がもう一度リンクで飛ぶなんてあり得ないと思ったほどで、だからオリンピック本番での滑りは、まるで奇跡を見るような思いでした。
彼にとってそれがどんな日々だったか。
テレビで垣間見えるものなんてきっとほんの一部に違いないから、想像するしかないんだけど、それを想像する機会もまた、彼が得たメダル、そして高橋選手が与えてくれたもののような気がしています。
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新聞によると、昨季に右足に大ケガをおったさい、高橋選手は出口の見えないリハビリ生活から逃げ出して2週間ほど行方をくらましたことがあったそうな。
二週間。
私には、この二週間という数字が強烈に印象に残りました。
たとえばそれが三日間だったとしても、けっこう長い。
たとえ一日でも社会との関係性を断ったり離れるのは怖いのに(ましてや彼はマスコミから動向が注目され、スポンサーやコーチや応援団との関係も崩壊しかねないわけだから)、それが二週間とは。その時点で彼の中に、スケートと決別する覚悟があったことを示す数字のように思えます。
いっぽう、二週間はとても短いようにも感じる。
自問自答のすえ、「やっぱり自分にはスケートしかない」という答えに行き着いて、リハビリを再開した高橋選手。「故障したから仕方ない」「もう十分やってきた」「これが自分の運命だ」という考え方や、周囲の慰めと理解も得られたはずなのに、スケーターとして前へ進む覚悟を決めた。苦悩の中、ふたたび動き出すまでが二週間というのは、とってもスピーディーだったと言えるんじゃなかろうか。
いろんな事情があって、動き出せないことが人生にはいろいろある。休んだり、止まったり、考え込む期間も必要なんだと思う。
でもいつまでもそこにすがらず、とどまらず、きちんと動き出すことの大切さを、私は高橋選手の「二週間」という数字から教えられたような気がしています。

金=ライサチェク(アメリカ)、銀=プルシェンコ(ロシア)ともに、彼らの演技はやっぱり圧巻でしたね。
でも私は高橋選手の滑りについては、「彼らより劣ってるから銅」「4位以下の人が失敗してくれたから3位」というふうには、そういえば一ミリも感じなかったんだよなあ。もちろん競技だから点なんかどうでもいいと見てたわけじゃなかったんだけど、高橋が滑ってる間は、彼が舞うパフォーマンスそのものに純粋にひきつけられておりました。
高橋大輔だから得られた銅メダル、最っ高でした。
高橋選手に、あらためて。ありがとう―――っ! おめでとう!


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ところで、この方↓
はいっ、今回は残念ながら銀だったけど、負けてなお王者の風格・ロシアのプルシェンコ王子でございます!
へへへ。わたしね、彼の滑りをナマで見たことがあるんですのよ~。
それについての詳細を、次回。
(ああ~~~西荻窪が先延ばしになってゆく・・・)。
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高橋選手のショート・プログラムで使われた『eye』という曲は、アコーディオン奏者として名高いcoba(コバ)さんの作曲。彼が自身のブログで高橋選手に向けて書いた文章、これがグッと来ましてねえ(特に、「本番を前にした彼に、楽しんで、などというつもりはない」というくだり)。ぜひご覧になってみてね。さっそく、昔買ったcobaさんのCD(写真。↑eyeは入ってないけど)を出してきて聴いてしまった。
http://coba.eplus2.jp/article/140707941.html
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15歳の高木美帆選手。うちの娘が13歳ってことは、娘が保育園のリス組だったときにゾウ組だったってことか~ひょえ~!と、庶民的なしょぼいスケールのモノサシですごさを実感。35位とはいえ、世界で35番目ですからな。応援するぞ!
金に輝いたアメリカのライサチェク選手のことを、娘は「CGで作ったみたいな顔だね」と言い、大阪の姉は「映画アバターに出てきそうやな」・・・も、もちろん男前ってことですとも
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2010年2月13日
なんだか健康ネタが続きますなあ。寄る年波のせいか。ま、ええか。
今回は、「はぶ茶」を紹介したいと思います。
はぶ茶。
[聞いたことあるけど、飲んだことあったっけ?]という感じではないでしょうか。
おなじみ爽健美茶のCMソングにも出てくるんですよね。
♪はと麦・玄米・月見草、ドクダミ・はぶ茶・プーアール、爽健美茶♪
でも「はぶ茶」自体は漢方薬や自然食品の専門店にしかないことが多いので、あまり飲む機会はないものと思われます。
それを飲み始めてかれこれ三年。ずばり、「口内炎対策」のためでございました。
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口内炎体質って、遺伝するんでしょうかね。
私は口内炎に縁のない人生を歩んできたのですが、夫が口内炎ができやすい家系らしく、
↑といった弊害が。それが娘にもしっかり遺伝してしまい、
↑要するに口内炎が家庭内に不協和音をもたらしかねず、なんとかしたいと思い続けてはいたのです。
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そんな折、私が酔っぱらった勢いで入った代々木上原の自然食品屋で発見し、「なんじゃこれ~?うひょひょ~面白そう~ヒック~~」と購入したのがこの本↓

『家庭でできる自然療法 誰でもできる食事と手当方』 東城百合子著/あなたと健康社/1680円(税込)。昭和53年初版でなんと860版!ぎょぎょぎょ!化け物!
要するに、薬による治療ではなく、食べ物や生活習慣による体質改善や手当ての知恵を満載した本。この中に、『口内炎には、はぶ茶がよい』と書かれていたというわけです。
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で、おかげさまで家族は効果を実感しているようなのです。
口内炎は、今でもたまにできてしまう。でもこれを飲んだら「治りが早い」と。
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ありがたいのは、わざわざ煮出す必要がなく、きゅうすで簡単にいれられるという点。
そして何より、「おいしい」ということです。麦茶やほうじ茶系の香ばしい味がみんな大好き。
午後5時過ぎにコーヒーや緑茶を飲むと眠れなくなる夫にとっては、ノンカフェインである点もありがたい。
だからわが家の夕食後のだんらんは、
ハーブ・ティーじゃないよ、はぶ・ティーだよ、というわけでございます。
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2010年2月9日
どのご家庭にも「これのおかげで調子がいい」「体調が改善された」と思えるような食べ物や習慣があるかと思いますが、わが家が
↑と、あがめる救世主は「明治プロビオヨーグルト LG21(宅配用)」であります。
数年前に夫が胃痛に悩まされ、胃潰瘍と診断されたのをきっかけに食べ始めたんです。ご存知でしょう。「リスクと戦う乳酸菌」として、スーパーでも売られてますもんね。
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なんでもLG21は、胃潰瘍や胃痛の要因となるピロリ菌の天敵のエリートなんだとか。
そしてね、本当にありがたいことに週に約4~5個ペースで食べ始めて以降、夫の胃潰瘍が再発してないんです。
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もし試すなら、できれば宅配ものがおすすめ。なぜなら、スーパーの市販品とは品質が異なるから。
宅配のほうはEXなんちゃらとかいう製法でじっくり熟成+培養されていて、要するにスーパーのものより味も品質も上なんだとか。そのぶんスーパー市販品より10~20円ほど高くて、一個130円。
どの町にもきっと、明治乳業の牛乳の宅配屋さんがありますよね。販売所へ行けば宅配契約しなくても小売してもらえるし、電話すればサンプルを持ってきてくれるはず( わたしは明治乳業のまわしものでは、ええ、断じてありませんとも。スポンサーとのしがらみがない場だからこそ、声高におすすめできるわけで)。
胃が弱い人や、家族が「胃が痛いんだよ」と言っても胃薬を常用させたくはないし、かといって胃痛の原因(ずばり社会的ストレス)を取り除いてあげることもできず・・・・と悩んでいる人なんかにも、ぜひ知ってもらいたくて。
明治乳業の宅配の詳細→http://takuhai.meinyu.jp/
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あっ、ちなみに私と娘は「おいしい嗜好品」として楽しんでます。
ついつい食べ過ぎて、夫が食べようとしたときに

↑となってしまうことも・・・・たまに・・・しばしば・・・だったりしますけどね。ははは。
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スイスで農家に泊まらせてもらったときの朝ごはんは、自家製できたてヨーグルト。こんなヨロレイホー♪な気分で毎日食べてたら、べつにLG21でなくても胃潰瘍なんてできっこありまへんな。
ヨーグルトのふるさとはブルガリアだと思ってるでしょう。ふふふ。じつはお隣のトルコが発祥なんです。誇り高きトルコ人に手っ取り早くケンカを売りたいときは「ヨーグルトといえばブルガリアだよねー」と言えばいいのです。イスタンブールのトルコ餃子モモにもヨーグルトをたっぷりかけていただきました。
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2010年2月1日
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はじめまして。
わたしのパパは日本人。ママはセルビア人。
今年1月1日の元旦に、東京で生まれたの。
セルビアって国、知ってる?
中欧の、北海道ほどの小さな国。むかしはユーゴスラビアっていう大きな国だったんだって。
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昨年結婚した友人夫婦に赤ちゃんが生まれ、会いに行ってきました。
ああ~(^^)/ もう孫を迎えた気分なんです。嬉しくて嬉しくて。
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そもそもは、一曲の歌との出会いが始まりだった。

ぎゃー マリヤちゃん!(↑ちなみに女/2007年当時22歳)
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セルビア共和国の歌手、マリヤ・シェリフォヴィッチMarija Serifovic。彼女の歌声に、
まんまとハートを撃ち抜かれ
CDを求めて一路セルビアへ(あほ・・・)

するとなぜか
マリヤちゃん本人に会えちゃったりして
あわあわしてる間に
現地の新聞にいっしょにのっちゃったりなんかして
そんなこんなで、なんと三度も訪れて、どんどんどんどん












とんでもなくたくさんの出会いの輪が、国内外で広がっていったのでした・・・。
愛しい、小さなあなた。ようこそ世界へ。
世界には、きれいなものがたくさんあるよ。
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一曲の歌、たった一人の歌声。
その出会いがなければ、こうしてこの小さな手を握ることもなかったんだと思うと、とってもとっても不思議なのです。
じつは隣町に住んでいた、この子の両親。近くにいても、永遠に出会わなかったかもしれないのに。人の縁ってつくづく不思議ですねえ・・・。
ああ―――それにしてもめでたいっ! うれしいっ!
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↓マリヤちゃんがユーロビジョン・ソング・コンテスト2007大会で優勝したときの映像。ぜひごらん下さい(デビューして5年間鳴かず飛ばずだったマリヤの、歌手生命をかけた命がけの熱唱。特に後半はすごい迫力よん)。仲本工事、ハリセンボン、綾小路きみまろ、もうなんとでもおっしゃって。とにかく、私たちの出会いはすべてここから始まったのです。
マリヤ・シェリフォビッチ『Molitva(モリトヴァ/祈る人)』

ヨーロッパの歌合戦で優勝し、英雄となったがゆえに大きく歯車が狂い始めたマリヤの人生。私のマリヤとの出会いから、コソボ独立問題にゆれるセルビア、華やかな歌の祭典を通して見え隠れしたヨーロッパの実情を追った渾身のルポ「翻弄された歌姫」(写真・文・森優子)全11ページが掲載されております。『旅行人』2009年上期号、ぜひお求め下さい。まだバックナンバー売ってます。
購入はこちらから↓
自著『買ってよかったモノ語り』(晶文社)の中のエッセイ、「160円の豆だるま」にもマリヤちゃんのことを書きました~♪
こちらもよろしく。ここから↓買えます。
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