うちの娘(中一)にはまだ携帯電話を持たせておりません。

だから一応、必要なときには私のケータイを使わせるようにしているのです。

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でね。先日私が夫にメールを送ろうとしたときのこと。

夫の名前[じゅん]と打ったら、keitaiDSC_0102

まっ先に変換されたのがこの文字だった↓↓DSC_0103

 

夫の「じゅん」の字ではありません。

はい。言うまでもなく、娘が敬愛する嵐のメンバー松本潤氏―マツジュン―の潤に決まっとります。

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あははは~~~~!! 

あーあ。とうとう負けたな、松潤に。 

ついこの間まで、[絶対に父ちゃんみたいな人と結婚する!]って言ってたんですがねえ。

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 [文字変換 優先順位に 知らされた 

春の前ぶれ ちちばなれ]

 

おそまつ!

 

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最近、感じることがひとつ。

ご近所さんや、仕事相手や、美容師さんなど・・・誰かと会話を交わすとき、『嵐』の話をすれば、まず間違いなく盛り上がる。そんな傾向が顕著だと思ってるんですが、いかがでしょう。

①いい天気ですね。

②ところで嵐ですね。

もはやその順番で会話すれば間違いない、というぐらい。

ここで嵐の話題をあげていたことに反応する人がなんとも多いこと。 

「今日は仕事の打ち合わせだけになっちゃいましたが、次回はぜひ嵐の話を・・・」

↑こんな感じ。やっぱりすごい人気なんですね。

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さて、一昨年2008年にアジア各都市でライブツアーを成功させた嵐。

年末年始に中国をおとずれたさい、彼らの中国での人気っぷりや知名度、エンタメ界におけるポジションはどんなものなのかと、注意深く見て来ました。

で、結論から言って、『嵐』は・・・・

中国ではまだ、誰もが知ってるほどメジャーではない。

ただし「日韓流アイドルのファン層」というのが着々と成長しつつあり、そのファン層の中で知名度と人気が上昇しつつある。

・・・・・という感じでしょうか。

 

参考までに、たとえば上海の街角で雑誌を売ってる本屋の店頭はこんな感じでした↓

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23年ぶりにおとずれた中国、世界中の芸能やスポーツの情報が広く豊富にゆきわたってることにまず驚き。 

一等地に平積みにされていたのはアニメ雑誌。やっぱり日本のアニメは貴重で有力な輸出資源なんですね。

 中国現地のアイドルの専門誌(中国人のための中国人芸能人雑誌)には、日本の芸能記事はほとんどなし。

嵐やHEY!SAY!JUMPといった日本のアイドル(日流)ファンのための専門誌はちゃんと独立して別にある(100パーセント中国語/日本でいうところの『明星』『デュエット』)。

そして両誌とも、本屋ではそれなりにいいポジションに置かれている。

ファン層のすみわけがあって、ジャニ系はこれからファン層が広がっていきそうな予感です。

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じゃあ、すでにメジャーな日流芸能人は? というと・・・・

アムロちゃん。

アムロちゃん。

どうやらダントツ人気という感じでしたぞ。

浜崎あゆみ、倖田來未、EXILEもかなり人気があるみたい。でも今回おとずれたCD屋では、それらの陳列が「日韓流コーナー」にとどまっていたのに対し、アムロちゃんはエントランス正面の一等地に中国内外の人気アーティスト作品とともにずらっと並べられていたのであった(時期も関係してるんでしょうけど)。

そうだったのねアムロちゃん。中国つかんでたのね。

いっぽう、嵐はといえば。上海で最大規模クラスのその店で見つけることができたCDは、なんとたったの一枚っきり(『happiness』が入ったアルバム『DREAM ALIVE』)。

しかも娘が棚のCDを一枚一枚めくって執念で平井賢の後ろから掘り出した、在庫わずか一枚だったのでした。

ちょっと意外だったけど、まだこれからなんでしょうね。嵐、中国に吹き荒れるか。

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 では古いところではどうなんだ、たとえば『昴(すばる)』で中国を席巻した谷村新司はどうだと棚を見ていたら、すぐ目についたのがこのお二方。

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 山口百恵

五輪真弓

 いまだベスト盤が「日韓流コーナー」の一等地に面出し。

す、すす、すごすぎるじゃありませんか。

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いずれにせよですよ。

「好き」という気持ちから湧く興味、広がる関心。これほど簡単に異国間の壁をとびこえるものはないと思いませんか。

ミーハーとはすなわち、敬意、尊重、理解しようとする気持ちの源。経済だけにとどまらない波及効果を、芸能文化はもっともっともたらしてくれる。エンタメは地球を救うと、本気で思っております。

・・・・・・・・・

ニイハオ、いい天気ですね。ごはんは食べましたか。

五輪真弓の歌、母が生前によく歌っていました。

そうですか、わあ、嬉しいなあ。

私、東方神起が好きなんです、韓国の。

私も好き!

あなたの国に、気になる女優さんがいるんですよ。あの映画観た?

・・・・・  

こんなところから始まる会話が、マイナスに作用するはずないですもん。それはいろいろ身をもって痛感しているのです。

というわけで・・・ありがとう、アムロちゃん 浜崎あゆみ 百恵ちゃんなど各位。

そして・・・・・・・・・・・・・・今後の嵐の展開にも注目っ。

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ホテルのテレビの有線放送で[日韓流]というチャンネルがあり、日韓歌手のPVが流れていました。娘がまちかまえてキャッチした、嵐『明日の記憶』(めぐりめ~ぐる~季節の途中で♪)。日中の間でこういう歌詞の翻訳を仕事にしてる人もいるんですなあ。がんばってもらいたい。

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「嵐」のコンサートに行ってきたのです。

 いやあ、すごかったー。最高のパフォーマンス、最高のエンターテイメント、超一流のかっこいい。

嵐、嵐、感激のあらしっ。

 英語で言うところの、まさにEMOTIONAL(エモーショナル=心を動かす)。

これ以外の表現方法があるなら教えてちょ――――だ――――い!

あのね、本当に素晴らしかったんですよ。

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 入手が超困難なプラチナ・チケットなのです。メンバーの家族でさえ手に入らないという。

それをなぜ手にしたのかというと、近所のママ友が自分の娘のために一生懸命とったのに仕事の都合で行けなくなり、「娘を連れて行ってくれないか」と託されたのです。そんなわけで、うちの娘も含む三人の女子中学生を引率して行くことになったのでした。

 嵐のことは娘が応援しているため、日々テレビやCDやDVDで見て聞いてました。なるほど嵐はいいなあ、娘に「大好き!」の対象ができてよかった、それが彼らでよかったと感謝するような、リスペクトの念を抱いていたんです。

でも自分自身がどっぷりファンとして応援し続けてきたというわけではないので、後ろめたさがあったというのが正直なところ。熱狂的なファンでなければコンサートに行く権利はないってことはないにせよ、なにしろ、行きたくても行けない人がゴマンといることがわかっていたから。

 「ガラスの仮面(美内すずえ作)」の第一巻で、冬の海に投げ捨てられた芝居のチケットを、主人公の北島マヤが海に飛び込んで死に物狂いでつかみ、「こ、これで芝居に行ける」と言ったシーン、あのチケットと同じ重さを感じるからです。

 チケットにハズれちゃった人はもちろん、家族に反対されたり、病気やケガ、介護や仕事や受験、不景気の影響とか、ずっと以前から応援しているのにチケットの競争率が高くなって悔しい寂しい思いをしてる人もきっといるんだもんね。嵐のチケットに限らず、チケットとはそういう重さがともなうものだって、わかってるだけに。

 だから申し訳ない。でも、だからって引け目を感じてたらかえってあかんやろ、この機会、思いっきりエンジョイするでえ!と臨んだのですよ。おりゃああああ東京ドーム!

そして・・・・・

「やっぱり生はいいなあ」とか「やっぱり嵐はいいなあ」といったものをはるかに超越した作用を、心にどかーんと打ち込まれたのだった。

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嵐ってほんまに一生懸命なんですな。

それはまだ最終日ではなかったのに、どう見ても全力投球で。

たとえば「CRAZY MOON~キミハムテキ」っていう曲は、プロモーションビデオの振り付けのまま踊ったらメンバー死ぬだろうからステージではどのようにアレンジして見せるのかと思ってたら、「えええええええ そこまで踊るんか」と、そんな驚愕の3時間。 

あんなに踊るんや。

あんなに手振るんや。

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 嵐がすごいのは、自分たちが人気者の嵐になったことに甘んじてないことでしょう。

ある意味、10周年を迎えて大人気の現在の嵐は、決められたコンサート内容をこなすだけでもオーディエンスを満足させられるってところあると思うんだけど、だけど、彼らはそんなところでとどまってない。 それがすごい。

ちょっと前までテレビで流れていたauのCM「リーダー、影うすっ」っていうのがありましたが、実はあれを見て、思うところがあったんです。「けっして失敗はしてないしけどぎりぎりかもなー」って。なんというか「大野くんのキャラはこれがお約束でしょ」って会議室の声が、なんとなく聞こえてきそうな気がしたんです。

いじられ&なごみキャラのリーダー大野氏。それは彼の特徴だし、とうぜんファンに受け入れられやすい要素で、なにより宣伝効果があがればCMとしてはOKなわけだけど、でもこういうのはマンネリ化・馴れ合い・内輪受けの一歩手前ぎりぎりってところもあるんじゃないかなあと、ふっと思ったんですよね。余計なお世話かもしれないけれど、もしかするとこういうのは嵐本人たちの思いや本質を食うことになりかねないから、まわりは大事にしてほしいなあ、と思ったんです。

ところがコンサートでは、そういうものがいっさい感じられなかった。

曲を作る人も、衣装を担当してた人も、演出も、映像作った人も、あらゆる人がそれぞれ自分のプロフェッショナルとしての一流の仕事をちゃんとしてくれた、嵐に甘んじることなくはりきって生かした。 

そして嵐本人たちもファンとどんより馴れ合いで同化することなく、ちゃんとファンを牽引して前へ進んでいて。それは10年間のまとめではなく、11年目に進化してる現在の嵐の姿で。よどみがない、快挙、爽快感。幸せそうだったなあ、嵐。喜びと感謝が全身からあふれていて、それが大きな力となって会場をひっぱってた。

 圧倒されるんだけど、けっして自己嫌悪とかに陥らされる感じではなくて、「おお、見習うわ」ってむっちゃ素直に思った。

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 コンサート終了後の、うちの娘(中学生)の感想。

「私、ソフトボール(部活)で、飛んできた打球、落としてる場合やないわーって思った」

解説→自分がこれまでがんばってきたつもりのことなんて、がんばってるうちに入らないというニュアンス。

 

親が何を説教するよりも、教訓をたれるよりも。

高所恐怖症のはずの翔君が宙吊りでラップを歌ってた姿、

相葉ちゃんのほとばしる笑顔と汗、

ニノのギターソロ、ステージ右から左へ左から右への全力疾走、

松潤の崇高なまでの美しさと輝きと立ち振る舞いのすべて、

おーちゃんの声の美しさ、そこにいるだけでもたらされる安心感、和、幸福感。

つべこべ言わない嵐の姿がいちばん効くわ。

  かっこいいものに憧れることから派生するものが、いちばん力をくれるわって確信したのであります。

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嵐がいまの日本にいてくれてよかったー。国宝認定。

しょぼくて、けちで、保守的で理屈ばっかりで、どうしようもないものが多くて、憧れみたいなものに欠けていて、不祥事、自己責任、自己責任・・・。

そんな中でもなんとかポジティブに生きるべきなんです。とはいえ、そんな観念だけで生き生き生きられるほど簡単でもないもん。それぞれがそれぞれの事情を抱えて生きている。誰だって、多かれ少なかれの「つべこべ言わざるを得ないもの」に直面している。

だからエンタメの果たす役割は大きい。

 演者は、ステージの上ではつべこべ言えないから言わない。それを見たら、おっしゃ自分もつべこべ言わんーぞって、その姿にひっぱりあげられながら生きられるもん。しばらくは。あるいは一生。

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駅から会場までいっぱい並んでた「チケット譲ってください」のボードを持った人たちを見て涙した中学生3人。

グッズを買うときにどれを買ってどれをがまんしようかと考えて。

誰かをリスペクトする気持ち、アホになった人間を見ること(←大切)、都内の電車の乗り換え方。こういうのを学ぶのは結局親からじゃなくてコンサートですよね。

こういうことも含めて、「かっこいい、大好き」がもたらしてくれるものが、人を成長させていくんやなーと思いました。

(ちなみにアンコールのとき、足元にちらばった紙吹雪を拾い始めた中学生たちを「アンコールやで、拾うのはあとにしとき」と制した引率者→ロッテンマイヤー森。「コンサートは客席のみんなで作るものや」という教育的意味合いをこめて言ったわけですが、中学生たちはハッとしたみたい)

 

嵐、ありがとー!

 

いまいちばん勢いがある嵐だから輝いてるんじゃなくて、嵐だからってことがよくわかったよ。

嵐と、これまで嵐を育ててくれた人たちに礼。そしてあの日、がんばって仕事をしていたMちゃん、ありがとう。

 (超一流のエンターテイメントを提供するジャニーズすごい。あれで7000円はぜったいに安い。コンサートパンフも最近は「3000円も出してこれ?」と憤りを感じるものが多い中、嵐パンフは2000円で「おおっ」という充実の内容。発行部数が多いからできることだとしても、それにしても心意気がなきゃできませんで。グッズも「足元見やがって」と思わずにすむ値段のものが多かった。中高生のお財布を考慮した価格設定だそうですが、そういうものを買うことも含めてコンサート、というジャニーズ事務所のエンタメ哲学みたいなものを感じましたなあ。それでしっかり商売成立させているのがブラボー。あと、個人的にすごく嬉しかったのが、客席の人たちが持ってるペンライトが新旧いろいろ混ざってたこと。「今回のツアーの新しいペンライトでなきゃ参加できない」みたいな雰囲気がないのが嬉しかったし、驚きでもあった

超一流のエンターテイメントを提供するジャニーズすごい。あれで7000円はぜったいに安い。コンサートパンフも最近は「3000円も出してこれ?」と憤りを感じるものが多い中、嵐パンフは2000円で「おおっ」という充実の内容。発行部数が多いからできることだとしても、それにしても心意気がなきゃできませんで。グッズも「足元見やがって」と思わずにすむ値段のものが多かった。中高生のお財布を考慮した価格設定だそうですが、そういうものを買うことも含めてコンサート、というジャニーズ事務所のエンタメ哲学みたいなものを感じましたなあ。それでしっかり商売成立させているのがブラボー。あと、個人的にすごく嬉しかったのが、客席の人たちが持ってるペンライトが新旧いろいろ混ざってたこと。「今回のツアーの新しいペンライトでなきゃ参加できない」みたいな雰囲気がないのが嬉しかったし、驚きでもあった

 

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森優子 著者近影

森優子 もりゆうこ/Yuko Mori

旅行コラムニスト/イラスト・エッセイスト。1967年大阪生まれ。大阪芸術大学美術学科卒

学生時代、サハラ砂漠を歩いているときに出会った人物にスカウトされて上京、ガイドブックの編集事務所に就職。93年独立、イラストを含めた執筆活動をスタート。ユーモラスで地に足の着いた旅行術&生活術は、「そうそう」「あるある」「なるほど」という多くの共感を読者から得ている。現在は東京都内にて中学生の娘・夫との三人暮らし。訪れた国は約40カ国。

森優子の最新著作

買ってよかったモノ語り 表紙

買ってよかったモノ語り

晶文社 1,500円(税別)